消しゴムハンコ

趣味イメージ

趣味はなんですか?と聞かれることが苦痛でしかたなかった。
プライベートだけでなく、会社で聞かれることが多い。よく考えてみると、履歴書にだって趣味を書く欄があるではないか。
趣味など人に言うほどなかった。

喫煙ルームでのこの会話は、よくゴルフの話に流れるので特に気にしていなかったが。
ある日、後輩にまたあの質問をされた。

趣味などないのだが、本を読むことくらいだと思うと答えると、「なるほど、月に何冊ぐらい読まれるのですか?」と聞いてきた。
私は、数えたことがなかった。

そこで、私は本格的に趣味にすることにした。
本を毎月何冊読んでいるのか、どのくらいのペースで読んでいるのか、私は、手帳に記すことにした。

ただ書くのではなく、はんこにしよう。
早速、デパートに本の形が転写されるハンコ(印鑑)を探しに行ったが、全くなかった。

小学生の時に作ったのを思い出して、消しゴムでハンコ(印鑑)を作ることにした。
私のハンコ(印鑑)は3個目でやっとうまくできた。

ハンコ(印鑑)を押すという行為は、ラジオ体操のハンコ(印鑑)を集めたくて一生懸命通ったのと同じ。
なぜか、気分のいいものだった。私は、ハイペースで本を読んでいった。

なぜか、はんこの為だという目的がおかしかったが、趣味はハンコ(印鑑)のおかげで確立した。
今は、誰に聞かれても、趣味をこたえられる。

そして、どんな本を読んだかどれくらいのペースで読んでいるかも、手帳が覚えていてくれるのでなんだか胸を張っていられる。

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